今回は、50代(シニア)起業について、書きます。
今年(2020年)の3月に起業しました。
実は、退職金がはいった後から準備して5月に起業しようと最初は考えていました。
それが、とある理由から早めています。
サラリーマンをやめて頭では知っていたのに実際に直面すると納得ということがあったので、そのあたりを書いてみます。
起業関係の記事は、これが初めてですが、50代起業の方も増えてきていると思います。
興味のある方はお付き合いください。
起業理由はいろいろありますが、前職で20年以上働いたので、そろそろいいかなという気持ちもあったし、50代で時代は70まで働く時代とかいっているときに、65とかまでその時の企業にお世話になるイメージは、わきませんでした。
家は東海地区(会社は名古屋にあるトヨタ系のIT企業)でしたが、娘が東京の大学に行くといっていることもあって、場所は東京。
長年働いてきたこともあるのか、当時は3、4社から何とか仕事は回してもらえそう、だったことも起業の後押しになりました。
※この話を「SOS物語」とした名前の由来は、どこかで書こうと思います。
50代、会社を辞めて気づいたこと(いまさらですが)
会社の設立記念日は3月17日です。
本来は5月頃で合同会社でいいか(場合によっては個人事業主でも)と思っていたのに、時期を3月に変更して、設立も株式会社にしました。
その理由は「会社をやめた個人は、ほんとうに信用ない」という事実に今更ながら直面したからです。
◇家が借りれない
信用はなくなるからね、とは先輩の企業家の方からもなんとなく聞いてはいました。
その時は、カードが作れなくなるというのは聞いていたので、やめる前に追加でつくったのですが、その方はとは違う形で、自分には降ってきました。
4月から東京に住む計画でした。
今はSUUMOや、Yahoo!不動産 など、ネットで賃貸がたくさん出ているし、検索すると結構でてきます。
まぁ、これなら余裕だとおもって退職してから探し出しました。
実際に住みだすまでに、2ヶ月ちかくあるので大丈夫だろうと、よさそうなところを検索して、電話しました。
「SUUMOで検索したのですが、賃貸を探してまして、ご相談の電話です」
「ありがとうございます。どういったご用件でしょうか?」
「ネットに掲載されていた、これこれの家を下見してみたいのですが、可能でしょうか」
「少々お待ちください、調べてみます」
・・・・・・・
「申し訳ございませんが、その家は先約の方いて、お客様で3人目ですが、いかがいたしましょうか?」
「3人目の可能性ってありますか?」
「正直もうしますと、かなり厳しいです、それでもエントリーしてみますか」
「ありがとうございます。他を探してみます」ガチャ。
そんなやり取りを数回繰り返した後で、疲れてきたこともあり、2人目の場合はエントリーしてみることに!
「2番目でもいいので、エントリーします」
「承知しました、メールでエントリーシートをお送りしますのでそれにご記入お願いします」
「よろしくお願いします」
それで送られてきたシートは、当然ながら、会社名とか年収とか書くところがあります。
調査会社がはいるし、ちょっとまてよ、立場上は無職だ。
ということで、担当している不動産会社に相談の電話。
「これこれこういう理由で、現在働いていないのですが」
「無職の方にはお貸しできません!」
それからどんなに粘っても、ダメでした。
ちなみに、他にもネットを駆使して様々さがしまわりましたが、そもそも見つからない。
現在はコロナショックの関係で状況もかわってきてますが、僕が電話していたのは2月のことです。
世の中はまだ東京オリンピックをやると思っていたし、時期も時期です。
いろいろ不動産の方に聞いてみましたが、東京でこの時期(4月、5月くらいから)は今年は特に不可能、ということでした。
ただ、問題はそこではありません。
「無職の方にはお貸しできません!!!」
はい、この一言でどこも終了でした。
ちなみに、さすがに偉そうにしすぎか、とは思いましたが、試しに半分冗談、借りれなくて仕事ができなくなると問題になるのでという気持ちで、
「1年分前払いでいかがですか?」
と言ったら、即座に「そういうのは、受け付けておりません!」とのこと。
かなり丁寧に言ったつもりでしたが、おそらく怪しい人、と思われたのかも知れません(笑)
◇結婚するときに無職?
そんなこんなで、無職は厳しいなぁと思っているところに、追い打ちがきます。
子供は二人娘がいますが、上の娘が結婚するといい出したのです。
「お父さん、こんど相手のご両親とあって欲しいんだけど、無職?」
まぁ、たぶんそうだけど。
「結婚するときに無職はやめてよね!」
もうね、家も借りれないし、そこまで信用が落ちるのなら、ちょっと早めに起業しますか。
そもそも自分に仕事をまわしてくれると言ってくださっている会社からの発注は、個人だといろいろ面倒そうだったので、時間の問題ではありました。
◇合同会社と株式会社どちらにしようか?
会社って、いろんな種類があるけど、選択肢は2つですね。合同会社と株式会社。
検索したり、書籍を読んだり、いろいろ比較してみました。
そこまでは差がなさそうだし、最初は、合同会社でいいかと思ってました。
設立コストやランニングコストは合同会社の方が少し安いし(例えば、設立コスト:株式会社約29万円、合同会社13万円、電子申請だともう少し安くなります)
ただし、1点、気になることがあります。
ネット検索結果でも、何人かの税理士さんからの発言も、同じです。
社会的認知度:株式会社 高い、合同会社 低い
そうなんです。
合同会社って、代表者は、「代表社員」、ん?
取締役じゃないから、そりゃあそうか。
でも、そういうのも含めて認知度は低いのかも知れないですね。
でも、アップルも、アマゾンも、シスコシステムズも合同会社だぞ!
ということで、最初は合同会社にするつもりでした。
まぁ、認知度が低いといっても関係ないと思ったからです。
そんなときに、
「家はお貸しできません」でちょっとへこみました(笑)
ま、こんなことでへこんでいてはこの先やっていけないのですが、税務関係を調べていた時に、複数会社を経営している税理士の方からこんな話を聞きました。
ある規模以上の企業との取引(口座)がある会社は「株式会社」、個人やベンチャーなどとの取引中心のところは、私は「合同会社」にしています。
実際のところ取引先に口座つくってもらおうとすると、日本の場合は、最近は認知度が上がってきたとはいえ、まだまだ合同会社の認知度は低いかもしれないです。
ということで、信頼についてはダメージもあったこともあり、「株式会社」を設立することにしました。
ただ、合同会社もどんどん知名度があがってきているので、よく調べて、個人事業主も含め、自分の立ち位置にあった会社にすれば良いのだと考えています。
◇まとめ
サラリーマンの方は、「社会的な信頼度がない」のは、それまでと大きく変わるので、頭で理解しているのよりも驚くかもしれません。
実際に直面すると大違いです(というか、自分が甘かっただけですが)
・家を借りるときは、在職中になんとかしよう。
・カードも在職中につくっておこう。
ということで、今回はここまでにします。
長々とお読みいただき、ありがとうございました。
第2回は、実際に起業したときの物語、リンクはこちらです。