システム開発 プロジェクトマネジメント

プロジェクトはどこで失敗する?【プロジェクトで発生する10の問題点】

「成功するプロジェクトは実は20%くらいなんだ」

それは、僕がはじめてプロジェクトリーダーをやった25年ほど前にきいた話です。

さすがにそんなことはないだろう、以前いた会社では、システム開発のプロジェクト、そりゃ100点ではないとしても立ち上がって動いているのが大半でした。

一体世の中どうなんだろうと、調べたら、2018年の日経コンピュータの調査結果を見つけました。

意外にまだ失敗しているんだ!

ということで、今回は、プロジェクトはどこで失敗しているのか、どんな問題が発生するのかという話をまとめます。

プロジェクトの成功率と発生する問題

プロジェクトの問題点

プロジェクトの成功率

まずは、日経コンピュータで2018年の調査結果を示します。

プロジェクトの成功失敗

 

1745件のプロジェクトを調査
・その6割が情報システム部門からの回答

失敗:47.2%

成功:52.8%

成功・失敗がほぼ半々!

プロジェクトマネジメントの技術も進歩して失敗確率は減少しているのだろうけど、それでも50%近くが何らかの問題プロジェクトになっています。

失敗分類を、納期・品質・コストでみてみると、納期: 29.9%、品質:18%、コスト: 14.8%、失敗トータルの47.2%を超えているのは、品質NGでコストオーバーとか、全部NGで大変だとかのプロジェクトがあるからです。

それにしても、納期遅延が3割ですね。

納期遅延したら、確かにプロジェクトは失敗と捉えられてしまいますが、感覚的には多すぎる気はします。

スケジュール立案の考え方を書いています、スケジュールには魂をいれましょう(笑)

関連記事>(スケジュールには魂をこめろ【プロジェクトの計画立案の究極のコツ】

 

プロジェクトで発生する10の問題点

プロジェクトで発生する問題を10個、あげました。

・プロジェクトのゴールや方向性が不明確
・計画が不十分
・見積もりが甘い
・お客様より過度な仕様変更が発生
・厳しい納期への対応
・契約交渉での詰めが不十分
・内外のリソースの活用、管理の不徹底
・適切なリソース確保ができていない
・チームメンバーの意思疎通が悪い
・上位管理職の支援が不十分

プロジェクトマネージャーであれば、どれも思い当たる節があるかもしれません。

 

プロジェクトで発生する問題点について

プロジェクトの問題点

10の問題点、それぞれについて説明します。

プロジェクト実施で発生する10の問題点説明

・プロジェクトのゴールや方向性が不明確

プロジェクトの目標や方向性が不明瞭の場合、そもそも何のためにプロジェクトをやっているかがわからない場合は、プロジェクトの失敗の可能性が高まります

プロジェクトは最初にその目的と、納期までの目標を明確にしてメンバー間で認識をひとつにして進んでいくのが大切になります。

そもそも何のためにということだと、何を成果としていいかもあいまいになってしまうのが問題です。

昔から、これがプロジェクト失敗の最大の原因といわれています

関連記事>(ところでプロジェクトとは?【プロジェクトの定義からわかる本当に大切なこと】

 

・計画が不十分

プロジェクトは最初に、プロジェクト計画を立案することが大切になります。

プロジェクト計画がしっかりできていれば、プロジェクトは半分以上成功したものだと思って間違いありません

関連記事>(プロジェクト計画書に書く内容はこれだ【プロジェクトに計画書は必須です】

・見積もりが甘い

プロジェクトは見積もりが生命線になります。

逆にいうと、見積もりが甘いとプロジェクトが危機に陥ります。

エンジニアは、期待に応えよう、これはできる、という思いで見積もってしまうと低めに見積もってしまうし、さらに、エンジニアは見える範囲の作業工数のみの見積もりを出してくるので、マネジメントやリスク、機能実装以外の性能や運用面の保証部分などの見積もりが不十分な場合もあります。

見積もり前提を確認しながら、必要な費用は確保しておくことがプロジェクトの成功につながります。

関連記事>(プロジェクトの規模見積もりは経験と勘と度胸(KKD)?【開発規模見積もりの考え方】

 

・お客様より過度な仕様変更が発生

お客様からの要望があれば、やってあげたいのが人情かもしれませんが、仕様書にないものについて対応するのであれば、きちんとマネジメントプロセスをたどる必要があります

プロジェクトマネージャー・リーダー側として徹底すべきは、変更管理のプロセスを明確にしてお客様の仕様変更をコントロールすることです。
仕様変更は、コストがかかるだけではなく、他のプロセスにも影響があるので一担当がお客様にいわれたからと言って簡単に実施していては問題につながります。

仕様変更が過度に発生するのをコントロールする仕組みを用意しておくこと、それがプロジェクトとして納期遅延等を起こさないポイントです。

一方、とはいえ開発に着手した後に、事前に合意した仕様でシステムを実現しても実際の業務ができない、ということが発生しうると思います。

その時は、要件・仕様を決めて合意したお客様側の責任を明確にしたうえで、仕切り直しをすることが必要になります。

 

・厳しい納期への対応

プロジェクトの納期は、プロジェクトを推進する側だけの都合では決まらない、むしろ何かのイベントに間に合わすとか遅延が許されないような理由に左右されることが多いです。

プロジェクトマネージャとしては、納期が厳しければ厳しいほど、1つ1つのタスクをしっかり管理した上で、成果物も完成度をあげてつくりこんでいくことが重要になります

成果物を省くことで発生する手戻りは、成果物を作成する工数よりも大きくなることが常です

遅れてはならないのであれば、対応できるように進捗管理のスパンも1週間から週2回にするとか、期間がないのに余計な工数と思うのではなくて、そこに工数をつぎ込むことで手戻りを防ぐという意識ですすめるのが短納期開発のポイントになります。

とはいえ、プロジェクト計画を立案した時点で、とても不可能という場合もあり得ます。

その無理は、自分だと無理なのか、それともどんな手段(例えば、昼夜2交代制で対応するとか、考えればいろいろな手段はあります)を使っても無理なのか、見極めが必要です。

その上で、厳しい場合はお客様と調整してください。

プロジェクトを失敗すれば、受けている会社・個人が信用を失うし、それ以上にお客様に迷惑がかかります。

もっとも、一番は、お客様との信頼関係の上で、納期変更、実施内容の削減など、何らかの手段を講じていくことです。

プロジェクトやる側だけではなく、ステークフォルダーをすべて巻き込みながら、プロジェクトの進め方をしきるのも、プロマネの仕事の一つになります

関連記事>(プロジェクトがうまくいかないとき【完遂するための道しるべ】

 

・契約交渉での詰めが不十分

これは、プロジェクトの契約上、スコープがあいまいだったとか、成果物を定義してなかったとか、定義していても中途半端だったとか、いろいろなケースが考えられます。

プロジェクト計画をしっかり作成して、必要な内容については、お客様との合意も必要です
※プロジェクト計画は、内部の計画推進だけのものではありません、成果物一覧とか、スケジュール(大日程、中日程)等は、お客様との合意のもとでプロジェクトは進めるべきです。

・内外のリソースの活用、管理の不徹底

マネジメントをしっかりやらないと、パフォーマンスもでないことになります。
進捗管理を通して、全員が活躍できるプロジェクトを目指していくのが、成功への近道です。

関連記事>(プロジェクトの進捗管理【進捗管理は事前準備が大切】

 

・適切なリソース確保ができていない

要員確保には時間がかかるものです

すぐにでも必要だと言われても、そう簡単にそろうものではありません。

特に優秀なメンバーを探そうとすると、時間がかかるのが普通で、僕は、プロジェクトマネージャーで要員調達を担当しているときは、通常2カ月前には伝えてくださいと、プロジェクトリーダーに指示していました

実際には、その期間で言ってくる人はごくまれで、1、2週間前に言われたりとか、先読みができない担当の場合だと、問題になってから言ってくることが多いです。

どれだけ先を読めるかがプロジェクトマネージャー、リーダーのプロジェクトを成功に導く力なので、プロジェクトの状況を全体的にとらえながら、リスクを考慮して先に調達調整をしておくなど、様々な手をうっておくことが重要になります

このリーダーなら先読みができてないため要員確保の話はまだまだ言ってこないけど、リスクがあるから調整しておく。

プロマネには、そこに踏み込める胆力も必要になります

 

・チームメンバーの意思疎通が悪い

これは、マネージャー、チームリーダーからの情報展開という側面と、メンバー間の親密度、意思疎通という2つの側面があります。
最低でもコミュニケーション計画はつくり、進捗・情報展開は実施しましょう。

その上で、メンバーの困りごと、状況を仕事の態度、ちょっとした日常会話なども含めて把握して、プロジェクトを円滑にまわす手掛かりにしていくのは、大切だと思います。

・上位管理職の支援が不十分

プロジェクトはあなたの属するプロジェクト内でのみで推進されているわけではありません

プロジェクトマネージャーの権限で対応できなければ、会社の上位をまきこんで組織的な対応をしてもらう必要もあるし、お客様もその上位に話を通してもらう必要がある場合もあります。

要員調達:組織の上位を通せば、迅速に対応が可能な場合もある
仕様変更:上位を通して利用部署と調整して変更なしにすることができる。費用調達で要員追加対応もできる可能性もある。

などなど、プロジェクトは自分たちだけで実施しているわけではなく、ステークフォルダーをきちんと巻き込んで対応していくことは大切になります

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

今後ともプロジェクトマネジメント、システム開発関連の情報を展開していこうと考えております。

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