今回は人工知能(AI)について考察してみます。
人工知能には学生のころから興味がありました。おそらく一番最初にふれたのが、エドガー・アランポーが書いたエッセイ。
「メルツェルの将棋指し」自動でチェスを指す自動人形を書いていました。18世紀後半につくられた人形ということなので、2世紀半前。チェスはかなり前、将棋も数年前には既に人間を超えたと思っていますが、そんなAIがこれから社会にどう影響してくるのでしょうか。
人口知能(AI)の将来はどうなるか
「人には人にしかない感情やつながりがある。いくら人工知能(AI)が能力として人間を超えたとしても、人間同士のかかわりや役割は消滅しない」
というのが、僕が思っている将来です。
人工知能で感情を実現するのは難しいとか、難解な文章を理解するにはまだまだ時間がかかるとか、技術的な推論は推論は推論として、僕は自分の経験から単純にそんな風に考えています。
人間対コンピュータ(将棋)
コンピュータが勝つか人間が強いかの瀬戸際だったとき、将棋がブームになりました。僕も子供の頃に少しやっていたので、そのときは面白いなぁと思ってニコニコ動画の放送をみてました。2015年になる頃には、将棋のプロ相手でも互角かコンピュータの方がすこし強いような印象まできていました。
おそらく将棋VS人間という意味ではその頃ー2015年頃ーがコンピュータが人間を超えたタイミングだったのだと思います。
では、コンピュータつまり人工知能(AI)が人間を超えたからと言って、将棋がなくなったのかというと、藤井聡太くんが登場したりで、むしろ将棋人口は増加している状況になっています。
将棋は一種の娯楽でもあるから、そこにもとめていたのは単なる強さではないということなのでしょう。
実際僕もいまでもまれに将棋をやったり観戦したりします。コンピュータ相手だと正直あまりやる気はおきませんが、人間相手だとわくわくするし、面白いと思います。
観戦するにしても、人対人は面白いけど、コンピュータ同士の戦いはすぐに飽きてしまいます。
コンピュータでは作り出せない魅力が、人と人との対戦の中にはあるのだと、実感しています。
人工知能の将来(AI)-シンギュラリティポイント
人工知能が人間を超えて、AIそれ自身が自律的に進化をはじめる時代がすぐそこに来るだろうといわれています。
それが、シンギュラリティポイント(技術的特異点)と言われていて、タイミングが2045年と予想されています。
提唱者は、米国のコンピューター研究者、音声認識の世界的権威であるレイ・カーツワイル氏で、現在もAIに力を入れているGoogle社でAIの最先端をひっぱっています。
人工知能が人間を超えた時、どのような時代がくるのでしょうか。
自分の現在の職業、ようするにIT業界、システムエンジニアとかプログラムという点でも、やはり大きく変わるだろうと予想しています。
数年前から今のプログラミング作業に対しては、どうしてこんな面倒なことをしないといけないんだという思いがありました。
「いったいいつまでプログラミング(コーディング)してるの?」
という感覚です。
極論すると、つくりたいものが思い浮かんだらそれが実現すれば、それで問題なし。
頭に線をつなげば、創造したいものが現実のものになる!で、いいんじゃないかと思うのです。
現時点の科学力では、さすがにその地点までは至っていないとは思いますが、いずれそんな時代もくると思っているし、そんな時代に少しでも寄与できたらとは思います。
じゃぁ、コーディングするプログラマはいらなくなるのか、と言えばそうなのですが、何をつくるかを考えてシステムを創り出すAIに指示を出す人間は必要になります。こんなことをしたいという漠然とした考えだけでは、具現化しないからです。
人間を超えるのだからそこもAIがやる?
いや、そのシステムが欲しい人にとってどう作るべきかを考えて指示をだすのは、そこに人としての意思がはいるから、そんな簡単にAIがとってかわることはできないと思っています。主体的な意思は、人間が創り出していくものだからです。
人工知能(AI)と共存する日常の一コマ
IT業界はさておき、身近なところを想像してみると結構現実は変わってきています。
例えばコンビニ。
AIが顔認識できるので、入店したお客を認識して持って帰る商品を確認、店舗を出る際に自動支払い。
無人コンビニ、並ぶ必要はないし面倒な手間がまるでない。既にAmazonGOで実現されていますね。
これがコンビニだけではなくて、あらゆるものにひろがっていくのは容易に想像できます。
日用品、衣料品、等なんでも:欲しいものを手に取って持って帰れば決裁OK
お弁当、フードコート:欲しいものを持ち帰ったり、近くのコーナーで食べてて帰ればOK
今だとお寿司屋、居酒屋などのメニューなら実現していますが、未来のレストランは
自分のスマホでメニュー指示 →
メガネや時計等のウェアラブルから依頼 →
手や腕に埋め込んだチップから依頼 →
脳と連動したチップでイメージするとメニューがでてきて、考えるだけでオーダー完了、AIウェイターが配膳
いつどこまでいくのかはわかりませんが、人工知能(AI)と共存する未来は、すぐそこまできていると思います。
今後の職業はどうなるのか
この先、人々はAIに仕事を奪われるのでしょうか。
イギリスのオックスフォード大学は、近い将来に現在ある仕事の90%は機械(AI)に置き換えられると公表しました。また、野村総合研究所は、この先15年で今ある仕事の49%がなくなるというレポートを発表したりしてました。
参考:株式会社野村総合研究所:『日本の労働人口の 49%が人工知能やロボット等で代替可能に~ 601 種の職業ごとに、コンピューター技術による代替確率を試算 ~』
人工知能(AI)の性能向上に伴い、多くの仕事がロボットに置き換えられることになります。
一方で、人間の仕事として需要が高まるものもでてくると予想できます。
・高い接客力を求められる仕事
介護福祉、接客業、医療、教育など、人間同士のつながいが強い仕事は人工知能には置き変わりにくいと思っています。
人とのセンシティブなコミュニケーションを行う仕事は、重要度がまします。
・芸術的、創造的な仕事
個々の人間の感性がベースにあるもの、その個々の人の表現に依存するダンスや音楽等、その人から湧き出るもので共感を呼ぶものは残るだろうし、伝統工芸や文学や思想等も共感をよぶ限り、残り続けます。
・人工知能に関する運用と教育の仕事
人工知能に対する学習や、各種設定、関連するプログラミング、AIの行動パターンや機械学習の能力に長けた人材は今後も伸びていくと推測できます。
多くの仕事はロボットやAIに置き換わっていくかもしれません。
しかし、人間でなければできないことはまだまだあります。
知識や作業能力で人工知能(AI)に抜かれても、人である価値を創造し続けていきたいですね。
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