プログラミングと年齢について考えてみます。
自分が30代のころ、プログラマ35歳定年説が流れました。
実際にはどうなのか、年齢を重ねてもプログラミングが可能か?
がんばって勉強しようとしても、35歳でプログラミングできなくなるのでは、困りますね。
今回は、そこに迫ります。
プログラミングはいつまで可能か、年齢を重ねると技術力はあがるのか?
プログラミングは難しそうな技術にも感じるし、年齢を重ねたらついていけなくなるのでは?
実際に、50歳どころか、60歳を超えても可能です。
自分の経験からいっても、年齢を重ねて経験が増えれば、その分はスキルも向上すると考えています。
SEやプログラマ35歳定年説は、当時マネージャを育成する必要があった、日本という社会が作り出したものなのかもしれません。
StackOverflowの調査結果
プログラミングのスキルは、新しいスキルも含めて、年齢が上がった方が向上しているという海外の調査結果(StackOverflow)があります。
少し前(2013年)の調査なのですが、年齢と学習の関係はそこまでかわらないので、いまでも変化はないはずです。
海外の調査結果はここに記事があります。
https://www.infoq.com/news/2013/05/programming-age-study/
2013年、平均30.3歳の、1,694,981人の技術者(プログラマが多い)が参加するStackOverflowへの調査結果です。
その中で年齢を公開している30万人以上の調査をした結果は、50歳までは年齢に比例して、実際の知識も、幅広い技術力ももっているという結果になっていました。
Q1)プログラミングの知識に対して年齢はプラスにはたらくか?
50を超えるあたりまでは、年齢に比例して知識が向上していくのが見て取れます。
(論文内でもそのように評されていました、図はStackoverflowの記事引用です。)
Q2)年齢が応じて広範囲な技術とスキルを持ち合わせているか?
Java や C#,JavaScript,C などの Stack Overflowに対しての書き込みのタグから広範囲な知識があるかを推定した結果です。
結果はStackoverflowの結果から引用していますが、上記のグラフと類似の結果がでています。
ベテランプログラマは年齢を重ねても新しい技術を学び続けていることも示しています。
実際にどうなのか?
62歳になってもやめられないFORTRANプログラマ
これは、自分が社会人になったときに経験したことです。
今から25年以上前のことです。
当時は、60を超えて働くことは極めてまれなケースでした。
でもその方は、60歳を数年前に超えているのにFORTRANのプロ中のプロで、若手がなかなか育たないということで、いつまでもやめられずにプログラマをしていました。
引き継ぎ先や育成などの組織的な課題?については今回はおいておいて、60を超えてもプログラマとしては十分やっていけている、むしろ代わりがいない例として出しています。
65歳、へたすれば70歳まででもやっていけるものなのかも知れません。
その方のプログラムは、自分が1年かけて引き継がせて頂き、翌年なんとか笑顔で退職していただけました。
50を超えても問題なくプログラミングができるし、知識習得にも支障はありません
実際自分も今は50歳を超えていますが、普通に新しい言語でも技術でもはいってくる状態です。
新規にプログラミング言語を覚えるのにそう時間もかからないし、ある程度覚えたら、どの言語も作れるレベルに大きな差はでなくなります。
すぐ使える知識か、調べながら作るかの違い程度になってきます。
むしろ、最近の言語の方が、新たに覚えたものでも、進歩している分だけ開発は楽になりました。
実際の現場
自分が若いころには、そもそもプログラミング可能な人口は少なかったので、年齢が高い方は、ごく一部、上の例であげたようなFORTRANプログラマしかいませんでした。
しかし、今は、年齢が若い層から、50代、60代まで幅広い年齢層のプログラマの方が活躍しています。
実際、C/C++、COBOL等の言語はいままでの資産が相当量あるので、まだまだシニアプログラマが活躍している状態です。
そういえば、COBOLプログラマのベテランが少なくなってきているとも耳にするので、実は需要がたかまって平均年収が旧言語の方が向上するかもしれません。
そもそも、平均年収とは、現在の需給バランスですので、例えば現在、Go言語が平均年収が高いのは、今のタイミングでGo言語プログラマが市場に少ないだけの理由だと考えます。
数年前はPythonが騒がれていましたが、習得難易度は低いしプログラマ人口も増加してきているため、平均年収は今後は下降してくると想像できます。
30代後半以降、40代、50代でもプログラミングは身につくのか?
プログラミングって難しいとか、新しい技術は50過ぎたら厳しいとか、そんなことはありません。
実際に50を超えてもプログラミングができるのは、ここまでで実例を示しています。
プログラミング言語そのものは、大きくは変化しないにしても、IT関係の周辺技術は、いつも新たなものがでてきています。
50代を超えた人たちでも、みなそれらの技術を理解しながらプログラミングやSEに携わっています。
そもそも、高度な技術をつかったプログラミング、例えばフレームワークのしかもコアの部分を開発するとかに直接かかわる人ってプログラマ全体のほんの一握りだし、そのレベルになってくると、簡単には身につかないのだとは思います。
結局は、年齢ではなくて、どれだけその対象-プログラミング-に時間をかけられるか、の方にかかってきます。
プログラミングを学ぶのには、1000時間が必要だとは、よく言われます。
それも個人差だろうし、そもそも何をゴールにするかによって変わってきます。
でも、例えば1000時間としたところで、1日10時間なら3か月ちょっとで身につけられます。
1日3時間なら、11カ月です。1年かからないです。
もし、1年で次の可能性が開くのであれば、チャレンジする価値は十分にあります。
結局はやるかやらないかです。
プログラミングの始め方
- コンピュータの電源を入れる
- Pythonインストールと検索する
- サイトからPythonをダウンロードしてインストールする
- print('hello,world')と書いて保存する(hello.py)
- コンソールから、python hello.py と打ち込む
画面に、hello, world と表示されたら、あなたも立派なプログラマです。
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