トヨタ 問題解決

トヨタ式問題解決手法【現状把握の観点とブレーンストーミング法】

問題解決の中でも重要な位置をしめる問題把握/分析の考え方、特に問題を絞り込むときの観点を整理してみます

現状把握(問題の絞り込み)

トヨタ問題解決

問題が発見できたあとに、その問題が実際にどこで発生しているのかを具体的に絞り込んでいくのがこのプロセスになります

ある製品を出荷していたときに、品質が悪くてクレームが30件ありました、といわれても、それだけでは通常、どこを直せばよいのかわかりません。

それは、会社の経営状況だろうと、試験の成績だろうと、システムのバグだろうと同じです。

その把握・分析をしていくのが、トヨタの問題解決で問題を発見したあとの2番目のステップである、現状把握になります。

ここで行うことは、問題が発生している対象を、いくつかの視点で分割して、いったいどこが最も問題が多いのかを発見する、という作業になります

この作業をおこなって問題個所が特定できたら、その具体的な絞り込んだ問題をどうするか目標立案、なぜそれが発生したかの真因分析と続け、対策していくという流れになります

 

現状の分析による問題発見

 

分析するとは、対象を分割してそれぞれについて細かく観察することです

今回は、その分割・分析の視点をお話します

おもに自分が使ってきた分割軸を整理してみました。下記のようなものがあげられます。

・対象を細分化して問題発生の場所を特定する
・プロセス流れの中で発生した場所を発見する
・人間の能力や特性との関係を考える
・大きさ、量、サイズ的なものとの影響を考える
・時間の経過と問題との関連を考慮する
・外部のものとその問題の関係があるかを検討する
・配置場所、空間が問題に影響しているかを考察する

それぞれのイメージがわかるように下記に具体例を記載してみます。

・対象を細分化して問題発生の場所を特定する

工業製品などはこの分析で問題発生個所の特定ができます
故障・問題が多い箇所は?

車の例)タイヤ、エンジン、バッテリー、ボディ、電気系統 など

テレビの例)ディスプレイ、リモコン、受信機、ケーブル、記憶ディスク など

もちろん、エンジンが多いとなったら、さらにその部品を分割してというように特定していきます。
特定される問題は、「エンジンのピストン部分の障害が70%を占める」とかになります。

これは、実際の製品・商品には限りません。

システム障害の例)会員ログイン画面、ユーザ登録画面、商品検索画面などのシステムだと機能分割、さらに進めて、通信部分、データベースアクセス部、画面表示部などに分割しながら、どこに障害が多いかを見ていきます。

交通事故の例)北海道、東北、中部、九州などの地域分割やさらに県、町などに分割して数を見ていくなどがあります。
結果として、例えば「●●県が交通事故が多い」のを問題として、目標設定(交通事故死亡者●人削減)とかやっていくわけです。

・プロセス流れの中で発生した場所を発見する

これは、製品・商品の生産プロセス、システム開発などでは開発の工程、管理業務などではその業務手順のどこで問題が発生しているかを発見、特定するという視点です。
例えば、時間がかかっている、ミスが多い、クレームが多い等はこの視点で分類して問題がある場所を特定していきます

会社の決裁処理時間の例)
決裁書作成、上司への説明、部長決裁、決裁書修正、承認日調整、社長決裁など。
決裁書修正に時間もっとも時間がかかっているなら、そう分析します。

居酒屋の時間効率例)
商品注文、調理、配膳、支払い
支払いが待たせられるとか、注文に時間がかかっている等

 

・人間の能力や特性との関係を考える

仕事は通常は人が関係しているため、人間に対する問題は避けて通ることができません
人の特性とは、性別、年齢、職業、身長、体重、国籍、出身地、経験・スキル、性格など
様々な分析軸があり、人間が問題に関係してくる場合は、どの軸で分析していくのが特徴がでるかの見極めは大切です。
各種特徴は、大きさ(体重・身長)、時間(年齢)等の視点でもありますが、人の特性はこちらで分類しました。

プログラミングの開発の例)
経験年数別の開発時間(生産性)、男女別、国籍別など

男女別、年齢別、職業別の試験成績

分析対象の問題により、人をどの視点で振り分けて分析していくかは、問題解決にいたる現状把握ステップのひとつのポイントになります。
上記に列挙したような様々な観点がありますので、分析する対象にあわせて関連有無を検討し、分析をしてみてください。

・大きさ、量、サイズ的なものとの影響を考える

製品の故障頻度の例)
製品のサイズによって故障発生率が異なるケース
スマホサイズと故障率の関係、タイヤの大きさとすり減り方の関係など。

・時間の経過と問題との関連を考慮する

飛行・走行時間と故障の例)航空部品の飛行時間と故障発生率、列車の走行時間と故障発生率など。

長距離バスの運転手の運転時間と事故発生の関係、タクシー運転手の走行時間と事故発生率など。

・外部のものとその問題の関係があるかを検討する

製品の故障率)部品の発注先、A社、B社、C社のどこの製品に故障が多いか等

通信の接続障害) アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア、どことの通信が最も切断が多いか、遅延発生するか等

・配置場所、空間が問題に影響しているかを考察する

広告効果の例)どこの場所に貼り出した広告がよく閲覧されるか、どこの地域に出した広告が最も効果がないか等

火災報知器の例)どの場所にある火災報知器が誤認識が多いか(どこが効果的か)

セキュリティカメラの配置)どの場所がもっとも効果が薄いか(どこが効果的か)

 

現状把握(ブレーンストーミング)の適用

ブレーンストーミング法

問題解決には、チームで実施可能な場合には、集団でアイディアを出し合うブレーンストーミングをやると効果があります

お互いの意見を出し合うことで、相互の連鎖反応により発想が広がります。

特に今回の現状を把握分析する場合、その問題の真因をなぜなぜと分析していく場合には、ひとりよりも複数名で実施した方が、意見やアイディアが活発にでて、問題解決に役に立つことも多いです。

ブレインストーミングを行う場合、4つのルールを守ることが大切になります。

ブレーンストーミングのルール

・結論は出さない・批判をしない

自由なアイデアを出し合うことが大切で、他の人を批判するようなことは、活発な意見がでるのを制限してしまうので、厳禁です

「こんなのどうですか」
「そんなんじゃダメだな!」

とか言われると、誰も何も言いたくなくなりますよね。
活発な意見を促すようにすることが大切です。

「こんなのどうですか」
「いいですねぇ、こういうのもいかがですか」

批判ではなくて、お互いにそれは良いと言いあうことで、意見は活発になります。

・自由に意見を出し合う

誰もが思いつきそうなアイデアよりも、奇抜な考え方やユニークで斬新なアイデアでどんどんアイディアを膨らませていくことが、ポイントです

こんな観点、あんな観点と分析していくことにより、いままで発見できなかった問題が浮き彫りになってくる可能性もあります。

・量をとにかく出す(質より量)

多くの視点、様々な角度でものを見ることにより見えてくることもあります。
考えうる限りのことを出し切るということをまずはやります。

ブレーンストーミングの場合、絞り込みは後から実施すればいいことです。

・アイディアを組み合わせて発展させる

複数の意見を組み合わせて発展させることで、次々にアイディアも生まれてくるものです。

他人の意見は、どんどん取り入れて発展させていくことが、ブレーンストーミングをやる価値になります。

 

今回は、トヨタの問題解決の技法にでてくる問題の把握・分析の観点とその進め方の一つとして、ブレーンストーミング法を紹介させていただきました

問題解決は、あなたの業務上の課題を解決するための強力なスキルです。
是非身につけて活用してみてください。

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