世の中は、インターネットの時代から、モバイルの時代に流れ、AIの時代に突入した感があります。
Googleを追うと、時代の流れがよくわかります。
インターネットの時代に検索プラットフォームで台頭してきたあとは、その経営戦略として、「モバイルファースト」を掲げていましたが、いまでは「AIファースト」に移っています。
僕もGoogle Assistantは、便利につかわせてもらっています。
朝起きると、着替えている時間にニュース読み上げてくれたり、教えてほしいことを誰かに頼むように頼むだけですぐ調べてくれたりと、重宝しています。
このように、人工知能(AI)は現在世の中にどんどん進出してきています。
今回は、今現在、AIはどんな分野でどのように活用されているのかと、これからどのような適用が進んでいくのだろうかについて、書いてみます。
人工知能(AI)が活躍している分野
まずは、いまのAIの立役者である機械学習(ディープラーニング)を簡単におさらいしてみます。
人工知能は、どんな分野で活躍をはじめているかをは後ほど整理しますね。
人工知能(AI)の立役者(ディープラーニング)とは
いまのAIブームを支えているのは、機械学習、とくにディープラーニングという技術です。
ディープラーニングとは、人間の脳の構造をみたてたニューラルネットワークをつかって入力したデータにたいして学習させる技術です。
犬と猫のイメージを学習させる例を示します。
学習用の大量のデータを入力して、機械に学習させると、猫ってこういうもの、犬ってこういうものっていうイメージを記憶します。
機械学習とは、その学習した結果に対して、未知の画像を入力したときにも、その特徴から、これは猫だ、犬だと推論して結果を出す、というものです。
学習結果は特徴を記憶したもので、入力に使用した大量のデータではなく、それを用いて推論するところがポイントで、ニューラルネットワークは、脳の構造に似てますね。
学習結果に入力をすることで、記憶した内容から結果を推論することができるのです。
機械学習(ディープラーニング)で可能な技術
・画像認識
画像を入力とし文字や顔などの特徴を認識して判定することができます。
画像の中にある特徴を分離して抜きだど、マッチングや変換をおこない対象となるものを認識する技術です。
・音声認識
音声を認識させる技術です。
人間の声を認識してテキストに出力したり、その音声がもつ特徴をとらえて誰の声かを特定することができます。
・自然言語処理
人間が日常的に使う文章(書き言葉、話し言葉)をコンピューターに認識させて、処理する技術です。
人間の扱う言語をコンピュータに可能な形で理解し、問い合わせへの対応や機械翻訳につなげることができます。
・異常検知
産業機器などに取り付けられたセンサーなどのデータから異常のがないかを感知する技術です。
異常状態を知らせることで、犯罪の未然防止やセキュリティ強化につながります。
人工知能(AI)が、今活躍をはじめていること
人工知能(AI)の適用分野
上で説明した技術は、さまざまなことに利用されてはじめています。
・流通/産業
過去の購入履歴から、その人の指向にあったものの購入提案をするのは、Amazonなどではかなり前からやってましたが、ログインした状態でいろいろ検索していたら、Amazonにいくとその検索していものが、おすすめで表示されます。
・農業
畑や農作物の状態を監視して、問題があればお知らせすることができます。
実際の監視は、ドローンを飛ばして確認するなどもでき、離れた耕作地に確認に行く手間を減らすこともできます。
・金融(FinTech)
お客様からの問い合わせへの自動応答(音声、テキストチャット)ができるようになっています。
あわせて、銀行の店舗には、AI搭載のロボットがお客様のおもてなしを開始するようになりました。
金融のトレーディングを行う人が自分の投資タイミングをディープラーニングさせることによって、同じような投資タイミングが発生したときに知らせてくれることができます。
また、スマホをつかったAIによる投資コンサルティングもはじまっています。
株取引の現場では、実際にAIが取引対応を行ってもいます。
・医療
蓄積してきたレントゲン写真(CTスキャン、超音波検査、MRIなどの検査結果の画像)から、がんなどの病気を見つけだすことができます。
患者の遺伝子をAIで解析することにより、医師が視認するには時間がかかるような病気を発見するのに力になっています。
既存の薬の分子構造などからディープラーニングによって新たな分子構造の組み合わせでの効果を推定して、新薬発見の期間短縮に役立てています。
・交通
自動運転の制御、危険な場所の判断などにAIが適用可能だし、あわせて、各道路状況からその先に発生する交通渋滞を予測することも可能になっています。
・防犯・セキュリティ
ディープラーニングを用いて危険な行動を察知して、アラームをあげるような仕組みが現実に開発されていて、都市の防犯などで一部導入されています。
・気象
人工衛星、航空機、世界各地の観測所からのデータをインプットに気象予測を実施しています。
実際にかなりの精度で予測可能になっています。
・採用
企業と学生のマッチング、欲しい人材像をAIに事前に選別してもらうことで、採用の効率化をすることが可能になっています。
人工知能(AI)は身近なところにもある
さまざまな分野でのAIの実例をみてきましたが、これらの例だけみると、ある面、資本のある大企業ではのことだと思ってしまいます。
しかし、AIは、必要な一定量のデーターがあれば、それに対しての予測をすることがその本質です。
実際には、わたしたちの身近なところでもたくさんAIが活用されているものがあります。
Googleの翻訳、Googleアシスタント、Amazon Alexa、MS Cortana、Apple Siri、Facebookの同一人物特定様々なソフトウェアなどに導入されており、どれかは使ったことがあるかと思います。
それに自分の業務を考えれば、今後ノウハウも蓄積されていけばAIにやってもらえるようになりそうなものもたくさんあります。
たとえば、自分などはプロジェクトマネージャーのコンサルをしていたりしますが、入力値を工夫すれば、プロジェクトの状況から失敗・成功の判断サポートを的確にしてもらえるようになるし、そこまでいかなくとも、個々のサービスレベルにさらに専門的に落としていけば、適用できる範囲は広がってきます。
・システムの規模見積もり
・設計やプログラムの品質判断
AIを使わない技術でも、パラメータをいれて自動見積もりとか、プログラムのコードインスペクションとかはありましたが、そのような過去あった技術にAIを追加適用することは、精度向上につながっていくと考えています。
自分たちがやっている仕事の中にも、AIを活用できるものは、たくさんありそうですね。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
AIは、人間と同居し、人の仕事の効率化にかなり寄与するものだと考えています。
人工知能(AI)と同居して、AIを活用した企業がこれからは生き残っていくものだと思います。
自分たちの仕事にどのようにAIが活用できるか、考えてみると面白いと思います。