近年めざましく伸びてきている2つの言語、PythonとGo言語を比較してみます。
どちらが将来性があるのか、今から学ぶならどちらがいいのかについて掘り下げてみます。
PythonとGo言語選ぶならどっち?
最後に選択の指針もまとめてもいますが、今回の結論は、
「両プログラミング言語ともメリットデメリットがあるので、利用用途にあわせて選択すべし」です。
Go言語(Golang)とは
Go言語は、GoogleのRob Pike、Ken Thompson、Robert Griesemerによって開発されたプログラミング言語です。
2009年に公開されました。
GitHubが公開したレポートによると、Golangの人気は急速に高まっており、2019年では最も急速に成長しているプログラミング言語でした。
Cプログラミング言語の構文に基づき設計されており、複雑になりすぎたC ++などの言語の過剰機能は実装されていません。
Go言語は静的に型付けされたコンパイラ言語であり、現代のプログラミング言語を形成する各種の機能を備えています。
Pythonとは
Pythonは、汎用のインタプリタ型のプログラミング言語であり、オランダのプログラマであるGuido Van Rossumによって開発されました。
公開は1991年です。
学びたい人気プログラミング言語では、様々なランキングで常にトップ。
例えば、プログラミング言語のチュートリアルのGoogle検索数ランキングを出しているPYPLでも、現在首位になっています。
ちなみに、Goは急上昇中ですが13位です。
PythonとGo言語の比較
PythonとGo言語の比較表を掲載します。
〇と〇-は、ほぼ差がない(状況により変化)と考えていいものですが、優劣をつけるためあえてマイナスをつけました。
PythonとGo言語の特徴を比較していきます。
ライブラリの充実度について
AI/機械学習等のライブラリ、Web系FWもPythonの方が機能が充実しています。
AIや機械学習では、逆にPythonが他を引き離しつつあります。
開発生産性について
大規模になると、静的チェック効果が大きくコンパイラ系のGoが優位になってきますが、ライブラリの充実度もあり、言語仕様に合致した範囲やライブラリ適用がうまくいく場合は、Pythonの方が開発生産性は上になります。
学習容易性について
Go言語はシンプルな言語であり、複雑な仕様は廃止しているため学習難易度は低いです。
ただし、日本語の学習環境はまだPythonの方が充実しています。
性能について
Go言語で開発されたアプリケーションはコンパイルされて動作するため、Pythonより高速です。
Pythonにおいても、一般のWebアプリの開発では十分高速に動作します。
スケーラビリティについて
スケーラビリティは、プログラミング言語を選択するときに考慮すべきもう1つの重要な要素です。
Go言語は、よりスケーラブルなアプリケーションを作成するために開発されました。
主な目的は、Googleが中心に開発している言語でもありGoogleで大規模な問題を解決することだったからです。
基本的に、何千ものクラスターを持つ大規模なサーバーで動作して問題がないように設計されています。
コミュニティについて
企業がバックボーンにはいった巨大なコミュニティという意味では現在まだ、Pythonの方が優位です。
リリース後の期間が長いことも影響していると思われます。
オブジェクト指向について
Go言語は、C言語をベースに最新の各種機能を取り入れたものであり、継承やジェネリックなどのC++から取り入れられたものの言語としての複雑さが増えるようなものは、あえて言語仕様からはずされています。
開発環境について
どちらの言語もパッケージのインストール、開発を容易にするための環境が容易されています。
マスコットについて
最近のプログラミング言語は、マスコットキャラクターを用意するものなのか。
Goには「Gopher(ゴーファー)」というマスコットキャラクターがあります。
Gopherは日本語訳すると「ホリネズミ」です。
ライセンスが付与されており、誰でも利用が可能ですが、作者(Renée French)のクレジット表記は必要です。
Pythonマークはマスコットというよりは、ロゴデザインでWebサイトなどで自由に利用できます。
まとめ
両方ともメリットデメリットがあるので、利用用途にあわせて選択、というのが今回の結論です。
性能、スケーラビリティを要求されるWeb開発であれば、Go言語を選択すべきです。
AI、データ分析であれば、Pythonを選択する方が自然です。
両言語ともそれぞれ特徴があり躍進してきているので、将来性は十分。
Pythonは今後ますます発展拡大が見込まれるAI分野の選択肢であり安泰だし、Goは複雑になりすぎたJavaの位置づけに一石を投げ入れているようです。
最初は、Javaで苦しんだ企業がPythonで作っても大規模アプリは支えきれずにGoに乗り換えたという例が多数みつかります。
この二つの言語はそれぞれの特徴を活かして利用していくものだと考えます。
以上、今回はPythonとGo言語を比較してみました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。